安全 衛生

令和2年4月の労働災害発生状況速報値

厚生労働省では、労働災害発生状況について毎月集計し、速報値を発表しています。

今回は令和2年4月の速報値についてご紹介いたします。

 

わが国の労働災害発生状況

日本では、労働災害による事故・災害が絶えません。

労働安全衛生法が施行された昭和47年では、死傷者数が347,407人、死亡者数は4,330人でした。

平成30年の統計では、死傷者数が127,329人、死亡者数は909人と年の経過とともに減少傾向ではありますが、まだまだ低い数値とは言い難い現実があります。

各企業はゼロ災害を達成するために、あれやこれやとハード面・ソフト面を整備してはいますが、実際にはこれだけの事故・災害が発生しているということです。

 

令和2年4月の死亡災害の発生状況

令和2年4月の死亡災害の発生状況は、全体として145 人でした(前年同期比 ▲6人、4.0%減少)。

 

業種別発生状況は、製造業 17 人(前年同期比 ▲11 人、39.3%減少)、建設業 56 人(前年同期比 ±0人)、林業 9人(前年同期比 +5人、125.0%増加)、陸上貨物運送事業 16 人(前年同期比 ▲4人、20.0%減少)、第三次産業 42 人(前年同期比 +11 人、35.5%増加)でした。

 

事故の型別発生状況では、墜落・転落 42 人 (前年同期比 ▲6人、12.5%減少)、交通事故(道路) 31 人 ( 同 +6人、24.0%増加)、はさまれ、巻き込まれ 24 人 ( 同 ±0人)でした(以下、「激突され」、「崩壊・倒壊」、「転倒」の順と続く)。

 

令和2年4月の休業4日以上の死傷者数

令和2年4月の休業4日以上の死傷者数は、全体として 19,495 人(前年同期比 +203 人、1.1%増加)でした。

 

業種別発生状況では、製造業 4,475 人(前年同期比 +27 人、0.6%増加)、建設業 2,448 人(前年同期比 ▲5 人、0.2%減少)、陸上貨物運送事業 2,626 人(前年同期比 +94 人、3.7%増加)、第三次産業 8,561 人(前年同期比 +55 人、0.6%増加)でした。

 

事故の型別発生状況でみると、転倒 5,242 人 (前年同期比 +55 人、1.1%増加)、墜落・転落 3,552 人 ( 同 +23 人、0.7%増加)、はさまれ・巻き込まれ 2,324 人 ( 同 ▲64 人、2.7%減少)でした(以下、「動作の反動・無理な動作」、「切れ・こすれ」、「交通事故(道路)」の順と続く)。




 

令和2年における労働災害発生状況について(4月速報値)

 

令和2年に事故の型別労働災害発生状況(4月速報値)

 

死亡災害は前年と比較して減少しましたが、休業4日以上の死傷者数は前年と比較して増加しています。

労働災害防止のためには、普段から不断の努力を続けることで限りなく抑えることができます。

そのためにも一人ひとりが労働災害防止のために意識を持つことが大切です。

事業場において安全衛生担当者、現場職長はじめ効果的な教育を展開していくことが求められます。

 

 

資料出所:厚生労働省「労働災害発生状況(速報)」

 

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